今回分かること
- 誌面の構成
- 余白の必要性
- 必要な余白の量
余白の量をマスターして、読みやすい小説同人誌を作りましょう!
誌面(きみ)の名は……?

「版面(はんづら)」っていう場所と余白で、小説同人誌の誌面は構成されます。
余白はぜんぶで4種類。
本の上の方を天、下の方を地、開く方を小口、閉じている方をノドと呼びます。

天と地が必要なワケ

柱は誌名や章立ての目安、ノンブルはページ数のこと。
「今、どこを読んでいるのだろう?」が分かるための大切な目安です。
小口が必要なワケ
では、小口はどうでしょうか。
小口も大切なんです。
理由は、本(同人誌)を作る工程に秘密があります。
本の形になった最後に、小口をそろえて切り落とす作業があるんです。
切り落とす過程で「ちょっとズレちゃった」りしても大丈夫なように、最低でも3ミリ、小口は余白部分を作りましょうね。
ノドが必要なワケ

そうなんです。
ノドは厚めの本だと15ミリ以上あった方がよくて、20ミリくらいあると安心な感じです!
版面の中は自由でいいの?

いいけど、でも……
行間と文字間の決め方
文章を書くときには、行と行の間や文字と文字の間にも空間がちょっとだけできます。
読みやすさについても、この行間と文字間のバランスは本当に大切なんです。
①【文字サイズ24Q/行間24H/文字間0】

②【文字サイズ24Q/行間40H/文字間0】

③【文字サイズ24Q/行間22H/文字間200】

最後のめっちゃ読みにくい!
なので、たとえば。
文字サイズ | 行間 |
---|---|
12Q | 18~24H |
8pt | 12.7~17pt |
そして、基本的に小説の文字間は、原稿用紙のマス目にぴったり納まる感じで文字を並べて、マス目とマス目の間の距離は「0」に設定します。
これを、「和文等幅」もしくは「ベタ組」と呼びます。
反対に、文字の間を詰め気味にして誌面を構成するのを「ツメ組」と呼びます。

行間や文字間は、ギュッと密集しているのも読みづらいけれど、広ければ広いだけ読みやすいわけではありません。
読みやすいかどうか、プリントアウトしてチェックしてみるのもおすすめです。
まとめ
今回は小説同人誌の「読みやすい」誌面を作るための余白についてまとめました。
必要最低限だけではなく余白が必要なのは、同人誌を読むときの読みやすさの決め手にもなります。
天と地 | 柱(誌名や章題)とノンブル(ページ数)が入る場所を確保 |
---|---|
小口 | 切り落とすときの余裕、最低3ミリ以上を確保 |
ノド | 厚めの本なら15ミリ~20ミリほしい |
行間 | 文字サイズ×1.5~2倍=行間 |
文字間 | ベタ組(原稿用紙のマス目に入るように文字を並べる形)で「0」 |
目からウロコぽろぽろ!
読みやすい、読んでいて疲れない小説同人誌を作るために、適切な余白を確保して、誌面を作ってくださいね。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!